
羽島市の隠れた名所「佐吉大仏」を訪ねて 地域に根付く歴史文化に触れるひととき
こんにちは。美濃善不動産 管理部です。
不動産会社として日々地域の物件をご紹介していますが、住まい選びにおいて大切なのは建物だけではありません。その街にどのような歴史や文化があり、どのような魅力があるのかも重要なポイントです。
先日、羽島市竹鼻町にある「佐吉大仏(竹鼻大仏)」を訪れる機会がありました。
羽島市といえば新幹線の停車駅である岐阜羽島駅を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、実は歴史的な見どころも数多く存在しています。その中でも佐吉大仏は、地域の人々に長年愛され続けている貴重な文化財です。
今回は現地を訪れて感じたことも交えながら、その歴史をご紹介します。
竹鼻のまちなかに佇む大仏様
佐吉大仏は、羽島市竹鼻町にある<大佛寺>に安置されています。高さは約4.9メートルの青銅製釈迦如来坐像で、岐阜県内でも有数の歴史を持つ大仏です。
大佛寺の門をくぐり本堂へ向かうと、静かな空間の中に大仏様が鎮座しています。
奈良や鎌倉の大仏ほどの大きさではありませんが、比較的近い距離から拝観できるため、その迫力は想像以上です。
実際に訪れると、街中にありながら落ち着いた雰囲気が広がっており、忙しい日常を少し忘れさせてくれるような場所でした。

「佐吉大仏」の名前の由来
この大仏には珍しく個人名が付いています。
その人物こそ、江戸時代中期に竹鼻で活躍した豪商<永田佐吉>です。
<永田佐吉>は綿商として成功しただけでなく、親孝行で人格者として知られ、多くの人々から尊敬されていた人物でした。善行を積み重ねたことから、生前より「仏佐吉」とも呼ばれていたと伝えられています。
現在も「佐吉大仏」という名前が残っていることからも、地域の人々がどれほど佐吉を慕っていたかが分かります。

母への思いから始まった大仏建立
佐吉大仏建立のきっかけは、親子の深い絆にありました。
旅先で重病にかかった佐吉が回復したことをきっかけに、その母が釈迦如来像建立を勧めたと伝えられています。
母の願いを受けた佐吉は大仏建立を決意します。
今から250年以上前の時代に、巨大な青銅仏を造ることは並大抵の事業ではありません。しかし佐吉は私財を投じ、地域の人々の幸福を願って建立を進めました。
現代でいう地域貢献事業の先駆けとも言えるかもしれません。

江戸から運ばれた巨大青銅仏
大仏の鋳造は当時の江戸神田の名工<西村和泉守藤原政時>に依頼されました。
完成した大仏は22の部材に分けられ、江戸から船で運搬されることになりました。
ところが輸送途中、遠州灘で嵐に遭遇し、大仏の頭部を積んだ船が沈没してしまったといわれています。
通常であれば大きな損害として問題になりそうですが、佐吉は船主を責めることなく再鋳造を依頼したと伝えられています。
こうしたエピソードからも、佐吉の人柄の良さが感じられます。

宝暦9年に完成した佐吉大仏
苦労の末、大仏は1759年(宝暦9年)に完成しました。
建立当時から多くの参拝者が訪れ、竹鼻のシンボルとして親しまれていたそうです。
現在から見ると江戸時代中期ですので、徳川家重将軍の時代に造られたことになります。
羽島市内に300年近い歴史を持つ文化財が存在することに驚かれる方も多いのではないでしょうか。

濃尾地震を乗り越えた大仏
1891年(明治24年)に発生した<濃尾地震>は、日本最大級の内陸地震として知られています。
この地震により大仏堂は焼失しましたが、幸いにも大仏そのものは残りました。
その後、大仏は長期間屋外に置かれることになりました。約70年もの間、風雨にさらされながらも地域を見守り続けたとされています。
羽島の発展や戦後復興、高度経済成長など、地域の歴史を静かに見続けてきた存在とも言えるでしょう。

現在の大佛寺へ
昭和になり、<永田稔>氏をはじめとする関係者の尽力によって再興が進められました。
そして1962年(昭和37年)、現在の大仏殿が完成し、再び堂内で参拝できるようになりました。
現在では羽島市を代表する歴史スポットのひとつとなっています。
周辺には歴史ある街並みも
佐吉大仏を訪れる際には、周辺の散策もおすすめです。
竹鼻地区には、
<竹鼻別院>
美濃路の歴史ある町並み
羽島市歴史民俗資料館
竹鼻まつり山車会館
など、歴史を感じられるスポットが点在しています。
かつて竹鼻は水運によって栄えた商業の町でした。
現在も古い建物や寺社が残り、散歩しながら歴史を感じることができます。

不動産会社の視点で見る竹鼻エリアの魅力
私たちは日頃から賃貸仲介や管理業務を通じて地域と接していますが、竹鼻エリアの魅力は交通利便性だけではありません。
名鉄竹鼻線を利用すれば岐阜方面へのアクセスも良好で、生活利便施設も充実しています。
一方で、今回訪れた佐吉大仏のように、地域の歴史や文化を身近に感じられる環境が残されています。
「ただ住む場所」ではなく、
「地域とのつながりを感じながら暮らせる場所」
であることは、街選びの大きな魅力ではないでしょうか。

まとめ
羽島市の佐吉大仏は、江戸時代の豪商<永田佐吉>の志と地域への思いが形となって残る貴重な文化財です。
約300年の歴史の中で地震や風雨を乗り越えながら、今もなお地域の人々を見守り続けています。
私たちも地域に根差す不動産会社として、こうした歴史や文化を大切にしながら、皆さまに街の魅力をお伝えしていきたいと思います。
羽島市を訪れる機会がありましたら、ぜひ一度「佐吉大仏」に足を運んでみてください。
きっと、大仏様の穏やかな表情と、その背後にある心温まる歴史に触れることができるはずです。


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