
【体験記】2025年7月17日 岐阜市を襲った記録的豪雨と冠水被害
2025年7月17日、岐阜市は観測史上最大級の豪雨に見舞われました。午後1時から2時台にかけて、1時間に50ミリを超える非常に激しい雨が断続的に降り続き、市内の広範囲で道路冠水や住宅浸水などの被害が発生しました。

【普段の水位】

【7/15の様子】15:00頃


【7/15の様子】15:00頃の様子
線状降水帯の発生と警報
この日の豪雨は、暖かく湿った空気が流れ込んだことによる線状降水帯の発生が原因とされており、岐阜市では洪水警報と土砂災害警戒情報が発令されました。特に長良川流域では水位が急上昇し、一部地域には避難指示(警戒レベル4)が出され、市民は迅速な避難を余儀なくされました。
冠水した道路と立ち往生する車両
市内の六条大溝地区では、道路が完全に冠水し、軽乗用車が田畑に落ちて動けなくなるなどの被害が確認されました。翌18日朝には、冠水した道路の水は引いたものの、立ち往生したままの車両が複数残されており、豪雨の激しさを物語っていました。
ショッピングモールの平面駐車場も冠水し、館内アナウンスで車の移動を呼びかける事態に。SNSでは「岐阜駅周辺が水没している」「旧高島屋前が冠水している」といった投稿が相次ぎ、現地の混乱ぶりが伝えられました。
避難所の状況と課題
岐阜市では中央公民館や武道館、各学区のコミュニティセンターなど20か所以上の避難所が開設されましたが、一部施設では収容人数に達しつつあり、避難者の不安が高まっていました。また、ペット同伴避難に関する問題も浮上し、「ペット可の避難所が少なすぎる」「車で1時間かかる避難所しかない」といった声が上がりました。
ライフラインへの影響
豪雨の影響で、岐阜市内では約2000世帯が停電し、水道の水圧低下や一部断水も発生しました。携帯電話の基地局も一部不通となり、情報収集が困難な状況に。市は給水所を複数設置し、住民にペットボトルや水筒の持参を呼びかけました。


【西岐阜駅近くの駐車場】7/17の13:00頃

【西岐阜駅近くの駐車場】7/18の11:00頃 当日の夕方にはかなり水はひきました。
被災後の対応と支援制度
岐阜市では、床上・床下浸水などの被害を受けた住民に対して「罹災証明書」や「被災証明書」の発行を開始しました。これらの証明書は、各種支援制度の申請に必要となるため、被災者は市庁舎の窓口で手続きを行うよう案内されています。
復旧への道のり
大雨が収まった後も、片付け作業は困難を極めました。浸水した家屋では、汚泥の除去や消毒作業が必要となり、家電製品の使用には細心の注意が求められました。市は消毒薬の配布や家屋の無料点検サービスを実施する予定で、住民の衛生環境の確保に努めています。
最後に
今回の豪雨は、2018年の西日本豪雨や2020年の熊本豪雨を彷彿とさせる規模であり、岐阜市にとっても歴史的な災害となりました。自然災害はいつどこで起こるかわかりません。日頃からの備えと、正確な情報収集、そして地域との連携が、命を守る鍵となります。
このブログが、今後の防災意識向上や地域の復興への一助となれば幸いです。


